彼らの獲物となるのはディクディク(牛科。体長30センチメートル)やウサギといった小さな動物から、シマウマのような大きな動物までに及ぶ。またサルも好んで狩猟する。サルの肉は彼らの大好物だ。サルは群れで行動し、その中でも家族の結びつきが強い。家族の一員が何らかの理由で死ぬと、その遺族がいつまでも泣き叫んで悲しむという人間に近い感情を持っている。そういった彼らを狩るとき、ハザベ族たちは何を感じているのか?聞いてみたかったが、機会を逃してしまった。
 日中、男は武器を作る
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彼らは独自の言葉を持つ。普段我々が使う発声に加え、「チッ」「キックゥィ」「※□∵&%★§◎」などといった文字化しようのない舌や唇を打ち鳴らす言葉も使う。日中、男女は完全に分かれて一箇所に集まって座っている。肩を並べるのは、夜に夫婦で寝るときのみだ。狩猟に出ているときを除いて、男は武器を作る。弓を磨き矢尻を磨ぐ。獲物を仕留めるために毒矢を用いるが、その毒を植物から集めるのも男の仕事だ。女はイヤリングやブレスレット、ネックレスといったアクセサリーを作っている。こういったアクセサリーは自身を着飾るため、また我々のように訪問した観光客に売りつけるためでもある。時折、村の人間からマイス(ホワイトコーン)など作物を買うときもあるため、現金収入が必要なのだという。また、女は料理もする。火で焼くだけの料理のほか、スープのように煮込む料理もある。
どの民族にも友好的で、また捕らえた獲物を同部族の違うグループにも分け合うという彼らの表情はとても明るい。彼らの踊りを見た。手をつないで円を作り、その中央に一人の男が陣取って指揮を執る。彼の掛け声や動き、歌にあわせて、周りのものが調子を合わせ、つないだ手を前後に振りながら、足でリズムを打ち鳴らす。「マイムマイム」にもある踊りのように、周りのものが中央めがけていっせいに集まるパートもある。ダンスをしながら歌う彼らの歌には寂があった。中央の一人が、哀愁を漂わせて高らかに歌うソロパートだ。なかなかの聴きごたえ。
3時間ほどの短い訪問ではあったが、貴重な経験となった。