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カマウ日記A 「チャールズくんの第6の指」 〈2000年 7月9日〉
この記事は2000年7月にカマウさんが書かれたものです。
チャールズ・オクンダくん(6歳)。産まれた時から両手小指の脇に第一関節だけの第6指があり、爪も生えているのだがその付け根が極めて細かく今にも引きちぎれそうな状態であった。この3月入所してきたときは、近所の友達が親切心からか右手のそれを切り離そうとしてかえって化膿させてしまって痛々しかった。が、簡単に応急手当だけをしてなるだけ知らんふりをしていた。

彼の保護者に「1度医者に見せて、どれほど手術費用が掛かるか聞いてみたら?」と言うと、程なく「650シリング。」也の、見積書を持ってきた。毎月の保育料の10倍近い金額だ。親にしてみたら「子供が痛がるのは可哀相だけど、生きていけないわけではないし。」と、放置するしかなかったのだろう。

いつも静かにしていることが多いチャールズくん。皆で日本の独楽回しをして遊ぶときその和から遠ざかるのを無理に引っ張り込み注意深く右手にこまを持たせてやったりするのだが、暫くして他の子とこまの取り合いになると小指に触れて泣き出してしまう。彼のその円らな瞳からこぼれ落ちる大粒の涙が、いつも私の無能さ、無力さを鋭く責める。今回私が日本から帰ってきた間もなく、また誰かにいじめられたのか、なんどきになく痛むようで泣いていることが多い。

ついにもう潮時だろうと思って、おばちゃんに650シリングを手渡す。朝一番に診療所へ行って、夕方遅くに帰ってきた。無事に済んだようでグルグル巻きにされた右手がそのはにかんだ泣き顔とともに眩しく輝いていた。

<蛇足> 過日、愛妻が大好物の寿司をご馳走してくれた。1年半ぶりで堪能したのだが、レジで1980円也。÷2人÷1.5円=660シリング、チャールズ君の手術費用だ。たった1時間の舌の喜びと6年間の痛さ辛さと、どちらが重要なのか。この偽善者め!

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